熱赤外線調査*****
山岳地帯を通過する道路の法面保護工として、モルタル吹付工などの方法がこれまでに用いられてきました。
しかし、数十年経過した現在ではモルタルの老朽化が進行したことで、豪雨・地震等の影響により斜面崩壊を引き起こす重大事故に繋がるケースもあります。そのため道路の安全性を維持するためにも喫緊の課題になっているのが現状です。
熱赤外線調査について
吹付のり面はその数が膨大であり、高所の位置での点検作業を要するため、安全面の課題を抱えていますが、安全安心な暮らしを実現するため、そして効率的かつ高度に点検ができる調査手法を、国、及び自治体から要望されています。
こうした中で高い技術と安全性を両立させた赤外線サーモグラフィによる熱赤外線調査法が注目を集めています。
熱赤外線調査とは
熱赤外線調査とは、対象物を赤外線サーモグラフィを使用して撮影することにより、表面温度分布から物体の性質や物体内部の状況について非破壊、非接触で調査をする手法で、吹付け法面の背後の状態を判定することに応用した調査になります。
太陽光の日射量が多い日中は外気温が上昇しますが、このときに空気層にある空洞部は背面地山に熱を伝え難くなります。空洞部が健全部よりも高温になるため、ドローンを用いたモニターにより視覚的に喫緊する箇所を探ることができます。
ドローンの活用
ドローンを用いて調査を行うことが可能になるため、従来の手法よりも大幅な作業効率化を図ることができます。ただし、診断制度は斜面の向き、日射量、気象条件、測定条件などの影響を受けるため、高い技術力と知識が必要になります。